歯並び矯正と機能的顎矯正装置について
歯並び矯正にも時代によって脚光を浴びるものもあれば、それとは逆に衰退するものもあります。それについては、前項などで説明した通りです。
これまで説明してきた歯並び治療で使われる矯正装置は器械的な作用によって顎や歯を動かすものでしたが、これとは、まったく違う方法で歯並び矯正を行う装置もあります。ここからは、そんな「機能的顎矯正装置」について説明して行きます。
この装置が、どのような仕組みで矯正力を発揮するのかというと、患者さんの咀嚼筋、特に外側翼突筋の機能を利用します。そうする事で、歯の萌出を助けながら歯並び矯正を行うもので、これは見事な発想といえる治療法です。
この見事な発想から、機能的装置による治療法を開発したのは、1920年、ノルウェーのアンドレーゼン教授でした。この装置はアクチバトール、またはFKOとも呼ばれています。
日本で、この治療法の普及に努めたのは東京高等学校歯科医学校の元教授であった高橋新次郎氏の存在がよく知られています。実際に米国よりも日本において、この治療法が広く使われるていた背景には高橋氏の功績によるところが大きいと言われています。
また、この矯正装置が日本で普及した直接的な理由は、機能的顎矯正装置に見識の高いシェラーという人が東京高等学校歯科医学校に赴任していたことに起因するようです。しかし、この機能的顎矯正装置が頻繁に使われていたのは、日本に普及してから20年ほどの期間でした。
機能的装置と金銭主義 ≫≫
