歯並び矯正の未来とミニ・インプラント
ミニ・インプラント矯正が、どういった場面で最も、その効果を発揮するかといえば、仮に患者さんの「歯が1本しかない」ような難しい場面などです。従来の歯並び矯正の考え方では、この時、歯を動かすことは難しいと結論付けられるケースなのですが、ミニ・インプラント矯正なら、これが可能なのです。
歯並び矯正の多様性の象徴のようなミニ・インプラント矯正は、今後、さらに、そのバリエーションを増やす形で、歯並び矯正治療における存在感を大きくしていくのではないかと想像できます。
しかし、そんな明るい可能性を秘めているミニ・インプラント矯正ですが、矯正歯科の分野では、まだ、発展途上の技術といえ、まだまだ、臨床活用する上で解決しなければならない問題も多くあります。
まず、骨の成長過程にある子供に対しては、「顎骨にネジをねじ込む」行為は危険性が高いため、ミニ・インプラントは使用できません。もし、この危険性を低減することが出来たとしても、もうひとつの問題として、親御さんが、その医療行為を躊躇する可能性は否定できません。矯正歯科医からの安全性を含めた説明を聞いても「ちょっと、子供には可哀想な感じ」を持たれる可能性のある治療法であるかもしれません。
もうひとつの問題は、顎骨とネジ位置の関係です。ネジは顎骨ならば何処にでも固定できるものではなく、患者さん個人の歯並び環境や、必要な矯正力を生むだけの固定源としての役割が叶わなければ、使用することは出来ないのです。この問題は、今後、他分野の専門字術との融合などで進化し、より、臨床活用の場面に適した矯正法へと発展していくことで、クリアされていくものと思います。このことからも、ミニ・インプラント矯正は多くのケースで利用可能な矯正法として、今後、広く浸透していくのではないでしょうか。
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