歯並び矯正の際の病院側の指導義務
スムーズな歯並び矯正を行うためにも、患者さんの歯周病発症などは大きなマイナスで、これを予防するための指導はこの分野が専門の歯科衛生士が行うのがベストといえます。患者さんが不十分な口腔ケアしか行わない時も、歯科衛生士は、その責任において、しっかりと指導する体制が必要になります。
なぜ、これほど、患者さんの口腔ケアや歯科衛生士の責任といった点に言及するかといえば、こういった事から発生したトラブルが訴訟にまで発展したケースがあるからです。
訴えたのは「歯並び矯正治療によって虫歯になった」と主張する患者さんで、訴えられたのは矯正歯科病院でした。この裁判は、矯正歯科側の敗訴という結果でした。
トラブルの原因は、患者さん、病院側、双方によるコミュ二ケーション不足というところで、こういった事はどのような矯正歯科でも起こりえることと考えられます。
この裁判で最も重要視されたのが「病院側の指導義務」でした。患者さんは、あくまで歯学においては素人ですから、病院側には患者さんが矯正装置などの影響で、口腔に関する病気を発症しないよう注意する義務が当然、発生するのです。
「歯を磨がかず、病気になるのは患者の責任」という主張は通らないのです。もちろん、患者さんには矯正歯科からの指導に照らした口腔ケアを行う義務もあります。しかし、そうはいっても、口のなかに矯正装置を入れた状態でも歯ブラシ法は注意点も多くなります。矯正歯科医、歯科衛生士には、その点も踏まえた口腔ケアの注意指導を行わなくてはならないのです。
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